フランスのパリで11月13日夜(日本時間14日早朝)に起きた同時多発テロ。

中心部のコンサートホールや北部のサッカー場などを標的となり、
死者は120人以上とみられる。

オランド仏大統領は14日午前に演説し、
過激派組織「イスラム国」(IS)によるものだと断定。
AFP通信によると一連のテロで128人が死亡した。

またAFP通信によると、けが人は300人で、うち80人が深刻な状態だという。

ISは14日、「ISフランス」名義で
「8人の兄弟が自爆ベルトと銃で
フランス首都の標的を正確に攻撃した」
とする犯行声明を出した。

ISが通常出す犯行声明と同じスタイルを使い、
アラビア語、フランス語、英語で書かれている。

 オランド大統領は演説で、
「我々は戦争に直面している」
としたうえで、
今回のテロをISによる
「フランスや、私たちが
世界中で守っている価値に対する戦争行為だ」
と激しく非難した。

オランド大統領は14日未明にもTVに出演。
フランス全土に国家非常事態を宣言し、
国境管理の強化措置を取ると述べた。

一方で、「我々は冷静にならないといけない」とも呼びかけた。
ただ、空港や鉄道駅は使うことができる。
仏政府はパリ周辺に1500人の兵士を新たに配置し、厳戒態勢を敷いた。

現地メディアによると、コンサートホールやその周辺の飲食店など、
サッカー場も含め、パリとその周辺の計6カ所で銃撃と爆発があったという。

 現地メディアによると、パリ中心部にあるコンサートホール
「ルバタクラン」で13日午後9時すぎ、
米国のロックバンドによるライブが開かれていたところ、
何者かが中に押し入り、一時、
多数の観客らを人質に取って立てこもった。
その後、治安部隊が突入。容疑者を射殺した。

 会場に居合わせた目撃者が現地メディアに語ったところでは、
容疑者らは入り口付近から発砲を始め、
約10分間にわたり、銃を乱射したという。
また、容疑者らがアラビア語で「神は偉大なり」
と叫びながら銃を乱射していたともされる。
AFP通信は、容疑者の一人が
「シリアに介入する必要はなかった」と
オランド大統領を名指しで批判していたと伝えた。

 標的になったコンサートホールは、今年1月、
パリで起きた連続テロ事件で12人が死亡した週刊新聞社
「シャルリー・エブド」から北に約500メートルに位置している。

 その他に襲撃された飲食店などの多くは、
コンサートホールの近くにあることから、
容疑者らが、周辺を無差別に襲撃したとの見方も。