ミスワールドカナダ代表のアナスタシア・リンさんは中国出身。

「世界一の美女」を選ぶミス・ワールド世界大会は
12月に中国の海南島で開催される予定だが、
中国出身のカナダ代表、アナスタシア・リンさんが中国から入国を拒否されている。

参加妨害だとして中国を批判している。

中国生まれのリンさんは、13歳の時に母親とカナダに移住。
非合法気功集団「法輪功」の支持者で、
7月には人権問題に関して米議会公聴会で中国を批判した。
また、代表に選出された直後から、
中国在住の父親が公安当局から嫌がらせを受けたという。
これに関して、中国外務省は「状況を把握していない」としている。

(カナダ、トロント、11月10日、取材・動画:ロイター、日本語翻訳:アフロ)

「法輪功」とは?

創始者は吉林省出身の李洪志。彼によると、
法輪功とは「道家」と(中国)『仏家』の思想を根底に併せ持つ
先史文化に根ざした気功であるという。

そして、かつての太極拳と同様、基本となる気功動作の他に、
内面の向上も重要とされている。

内面の向上とは、
宇宙の特性「真善忍」に基づいて、常に自分自身を厳しく律することで、
徐々に心性を高めていくことを指す。

その際、『転法輪』と呼ばれる
インターネット上で無料公開されている指導書が必要となる。

また、気功動作は第1~第5まであり、第1~第4は立った姿勢、第5は座った姿勢で行う。

また、法輪功に関しては、内面の向上に重点が置かれているため、
他の多くの気功法同様、金銭や利益が絡む活動はいっさい許されていない。

その為、現在は各地のボランティアの手によって、
無償で気功動作の指導が行われている。

日本では2004年8月27日、「日本法輪大法学会」が
東京都において特定非営利活動法人を取得。
また、法輪功を学ぶ人たちの事は、一般的には「学習者」と呼ぶ。

非合法気功集団というと聞こえが悪いが
駐日中国大使館は、法輪功をオウム真理教に例えており、
法輪功は「人権を踏みにじり、社会に危害を与える紛れもないカルト教団」
であるとして、取り締まりを正当化している。

しかし、1999年以前は「健康の為に良いから」という理由で、
中国政府側も法輪功を推奨していた。
1993年に国内で開催された気功の祭典『東方健康博覧会93』において
最高賞を受賞し、それにより、国内の学習者の数が急増。

しかし、徐々に中国政府の態度が一変、
当時、7千万人程度に及んでいた国内の学習者らが結託し、
共産党を支持する人数を上回る大規模なグループとして、
なんらかの政治的関与を行うのではないかと一方的に憶測し、
恐れた江沢民が1999年7月20日、
彼自身の名により、公に『邪教』であるとして、
法輪功学習者への弾圧を開始したと報じられた。

さらにおそろしいことに
2006年3月に、非法輪功“学習者”の中国人2人がワシントンD.C.にて、
『法輪功学習者に対する臓器摘出が中国で行われている』
といった内容の告発がなされた。
いわゆる「臓器狩り」

この問題は世界のメディアや人権団体が注視している。
この件でアルゼンチンやオランダ、スペインなどで江沢民らを
「人道に対する罪」で起訴する動きがある

中国政府は蘇家屯地区などをNHKなどの
報道機関に取材させたことなどを証拠として挙げた上で
国連に対して申し立て、それらの内容は事実無根だと主張した。

しかし、

マンフレッド・ノーワック国際連合拷問特別調査官は、
「明らかに、中国国内の病院の臓器移植手術件数は、
1999年から急激に上昇している。
しかし、その数に相当するドナーは存在しない」と
矛盾点を指摘し、これらの問題を解決するには
中国政府の協力が不可欠であり、一日も早い調査を願うとした。
ちなみに、ノーワック自身も、2005年に中国国内で拷問調査を行っており、
国連人権委員会に対し報告書を2部提出している。
そして、その報告書には「法輪功学習者たちは、心不全を起こす薬物を注射され、
臓器を摘出されている間、あるいはその後に殺害されている」
と記載されていた。ノーワックは、
「強制労働収容所に監禁されている人の大多数は法輪功学習者で、
彼らは裁判を受ける権利も与えられない。
また、法輪功学習者は国内の拷問被害者の約3分の2を占めている。
これらの状況は、
自分自身が中国から出た後も、まったく好転していない」
と現在も訴え続けている。

政府が国民を弾圧するなんて
いつの時代の事?なんて日本にいる私たちや他の国の人たち
思うことだと思いますが、
身近にある国でこんな事が行われているなんて
ほんとうに恐ろしいですね。

こんな事では、中国の民主化は到底むずかしく思えます。
このような点が北朝鮮と被る所でもあります。
経済的には全く違いますが。
そして、このような国が
一大大国として世界に君臨することに危機感を覚えます。